フリーランス必見、企業が外注を利用するメリットとは

会社にとっての外注と内製化

会社の規模が一定以上に達した場合、今後の企業の見通し次第で、会社の組織の作り方は異なるようになります。業務の一部をアウトソーシング化する企業も増えてきてはいますが、外注費の増大を理由に社内での製造に切り替えたいと考える企業もあるようです。それでは会社の利益を第一に考えた場合、どういった場合にどちらの選択肢をとるべきなのでしょうか。

外注化した場合

事業に関わる環境がめまぐるしく変化し、見通しが立てにくいという場合には、外注化を進めた方が会社にとっては利益が大きいと言えます。外注した場合、取引先との請負契約となり、外部の取引先の利益も取引コストに乗ることとなるため、短期的には原価率が上昇します。ただ仕事が多い場合だけ外注し、少なくなってきたら委託量を減らすといった調整が可能になるため、固定費が増加するということにはならないのです。また、製造設備を自社で用意しなくても良いため、その分の資金も必要ないと言えます。さらに中小企業にとっては、自社に優秀な人材を確保することができない場合であっても、高度なスキルと専門性を持つ人材に仕事を依頼することができるため、高い品質の製品が作れたり、画期的な業務を行うことができるということもメリットの一つでしょう。

内製化した場合

長期に渡って事業の見通しを立てることができる場合には、事業に合わせたスキルを持つ人材を確保し内製化を目指す方が利益は大きいと言えるでしょう。内製化した場合、外部の取引先の利益を考える必要がないため、製造コストを抑えることができるということがその理由です。また外注先が手一杯で案件を引き受けてもらえないというリスクを避けることもできます。リスク管理が容易になると言えるでしょう。

どちらを選ぶのか

事業の先行きが不透明な場合には、自社の資金・人材といった資源を固定化させずに済み、仕事の量によって外部へ委託する量を変えることができる外注で対応する方がリスクは少ないと言えるでしょう。逆に事業の先行きが長期に渡って見通せるような段階であれば、その長期的な事業に合わせたスキルを持つ人材を自社で採用し、内製化を目指した方が会社の利益は多くなるでしょう。このように、いつ内製化するのか外注のままでいくのかということは、経営者の先見性が問われる問題だと言えます。業務が安定し長期的な事業を視野に入れたところで内製化しようと、莫大な設備投資をしたところで、ブームが去ってしまい事業が衰退し始める……というのは現実にありえることです。目先だけの利益率だけで事業の未来を安易に判断せず、長期的な視野でその時を見極める力が必要だと言えるでしょう。